みことの日記

2015年8月長男、2017年9月次男 育児の記録

13 運動

 妊娠中の運動ってどのくらいしたらいいの? っていうのは、結局産むまで(産んでからも?)よくわからなかったのだけど、一つ言えるのは、「陣痛ちょー体力使うよ! 産後もめっちゃ体力いるよ!」ってことだ。事前に鍛えておかないと大変なことになる。
 幸いなことに私は、出産にまる一日費やしたわりには産後早めに体力が回復し、少々睡眠時間が削られた中でも、比較的元気にやっていくことができた。もちろん、これから先どうなるか分からないし、今のところこぶたが夜はわりと寝てくれる赤ちゃんだというのもあるだろうけど。
 というわけで、妊娠中やっていた運動についてご紹介。

 

 まず、産休に入ってから、病院で開講されているマタニティーヨガ教室に週一回通い始めた。
 なんとなくヨガに興味があったというのもあるし、第二子以降は絶対通えないだろう、今しかチャンスはないはずだ! と考えたのが一番。受講費が千円ぽっきりというのも、手頃でよかった。
 時間は一時間半。研修を受けた助産師が指導してくれる。毎回参加者は十名弱で、ヨガのあとには、気楽な交流会もあった。
 内容は、特に妊娠までクラシックバレエをやっていた私にとってはキツイということは全然なく、ゆったりした呼吸に合わせながら、筋を伸ばしたり、身体に力を入れたり、といった感じ。
 効果があるのか? と半信半疑にならないでもなかったけど、一時間以上もそうやってゆったり身体を動かす時間というのをこれまで半年以上とってこなかったこともあって、終わったあとは非常にすっきり、そしてリラックス、という感覚を初回から味わえた。

 

 交流会のほうも、母親学級的なものに全然参加してこなかった身としてはありがたかった。毎回参加者も違うし、そこまで深い話はしないけれど、ヤレこんな身体の症状がキツイだとか、ヤレあれは用意したこれは用意してないとか、とくに自分より週数の進んだ方の話は参考になった。けっこうみなさん、産まれる直前までヨガに通っていた。
 もちろん、私の予想通り経産婦の方というのはほとんど参加していなくて、初心者どうしがあーでもないこーでもない話すというある意味非生産的な集まりでもあったのだけど、そこらへんは助産師の方が適宜フォローしてくれ、聞かされる様々な実録集に心躍らせたり戦々恐々したりと、毎度新しい発見があった。
 また、何週か通ううちには、気があって連絡先を交換するような友達が何人かできて、それぞれが出産したときには、お菓子を持って病室にお見舞いに行った(なんせ出産後はお腹が減る。母乳の質に影響するとかいろいろあるけど、それでもお菓子が食べたかった!)。
 そろって家も近所だから、落ち着いたら今度は子どもを連れて会いましょう、と約束している。そんな出会いがあったのも、教室に通ってよかったな、と思ったうちのひとつである。

 

 一人では、家でひたすらスクワット、あとついでに二の腕引き締め体操をやっていた(こっちは妊娠関係ない)。階段昇降はマンション住まいのためできないし、家の中にろくな段差はない。暑いからウォーキングは嫌だ。というわけでの、スクワットである。
 足が太くなったり、変なところを痛めたりするのが本気でこわかったので、始める前にはかなり念入りに、スクワットのやり方を調べた。YouTubeで動画を何本も見た。妊婦向け、というものでは、壁に背中をつけての緩いスクワットが奨励されていることが多かった。ただ、普通のでも大丈夫という話だったし、助産師の方にもそう言われた。
 なので、足を広めのがに股に開いて膝までお尻を落とすという「スモウスクワット」、また、それより足は狭めて同じ位置までお尻を落とす普通のスクワットの二種類を組み合わせ(両方ともつま先より膝が前に出ないこと!)、毎日50~100回ずつやった。数をカウントしたり、音楽を聞きながらやった。
 最初はゆっくり十回強こなすだけでも、股関節とか太ももにかなりきている感じがあったのだけれど、三、四日でかなりスイスイこなせる感じになった。良し悪しはわからないものの体重も増えなくなった(臨月、結局妊娠前から10kg以上増えていました)。
 いろいろ調べている期間に「三十日間スクワットチャレンジ」というのがあるのも知り、これは、初日の50回から始め、毎日数を増やしつつ最終日の250回まで三十日間毎日スクワットをするというものなのだけれど、出産後運動できるようになったらチャレンジしたいなーと考えたりした。(あともう一つ似たようなのが「三十日間プランクチャレンジ」。体幹強化のこちらもやってみたい。)

 

 毎晩ストレッチも欠かさずやっていた。お腹が大きくて邪魔だったけれど、開脚とか、足の裏側伸ばしとか、体側伸ばしとか。
 毎日少しずつでも続けていたなら、昔と比べてこんなに体が固くなっているはずはない……と思いつつ、実際は人生のうちにサボっていた期間も相当あるので、あまり柔らかいとはいえない。
 こちらも産後、バレエを再開するときまでにはもうちょっと柔らかさを取り戻しておこう! と考えながら、日々ちまちまと現状維持につとめた。

 

 ところが、ストレッチもちゃんとやってるし、出産の時の姿勢なんて楽勝だろう、もしかしたら会陰もやわらかくて切らずに済むかも?……なんて甘い期待は、当日、木っ端みじんに砕け散りましたとさ。内診レベルだったら、足開くのなんて意識すらしなかったんだけど!
 あの、椅子でグイッと強制的にもってかれる姿勢、個人的には「ムリムリこの体勢でいきむとかまじムリ」って感じに、股関節が痛かった。「キツイです」と助産師に言えればよかったのかもしれないが、そもそも陣痛とか陣痛とか陣痛で、それどころではなかった。
 もし次があるとしたら……、開脚ストレッチに加え、ヨガ教室でもよくやらされたいわゆる「うん○座り(ほかに適切な呼び名があるなら教えてください)」のポーズを重点的にこなしてから、出産に臨みたいと思う。あのポーズを取りながら、肘で膝をぐいっと押し広げる姿勢、というのが出産に一番近かった。
 あの姿勢……めちゃくちゃ苦手なんですけどね。妊娠前は、必ずしりもちついちゃってポーズ取れなかったくらい。お腹大きくなったら重心のせいかできるようになったけれど。……ってそうか、苦手だからあんなにもキツかったのか……。

 

 ところで、妊婦に奨励されているウォーキングとやらは、出産三日前くらいまでほっとんどやらなかった。
 さすがに「そろそろ歩きまくってでも出さないとまずいのでは?」と考え、歩き始めたのだが、さっそく初日歩きすぎて疲労困憊になった。まったく歩いてなかったところ、いきなり二時間とかやっちゃいけなかった。


 なんとか家にたどり着き、ソファーにもたれて全身ぐでんと力が抜けながら、お腹の中のこぶたに一人、話しかけていた。
「まだ会えないのかい?」
「いつ来てくれるんだい?」
「早く顔が見たいの」
「ママもパパも待ってるよ」
 近ごろ動きの鈍くなってきたこぶたは、それでもお腹を中からポコリと蹴っ飛ばして、きっと「もうすぐだよ」、とでも返事をしてくれた。
 どんな大きさなのか。どんな顔なのか。初めて会えたら、いったいどんなことを思うのか。
 疲れきった体でそんなことを考える。でも、どれだけ考えても、さっぱり想像は追いつかなかった。

 

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