みことの日記

2015年8月長男、2017年9月次男 育児の記録

7 服装

 真冬から真夏にかけての妊婦だったので、いろんな服装をした。もともとけっこうゆったりめの服を多く持っていたので、買い足すこともあまりなかったのだが、ご紹介。

 

 お腹の出てくる前から、つわりもあいまって、タイツの胴回りがきついと気持ち悪い、という症状が発生した。手持ちのなかでもお腹回りの緩いものをはいたり、妊婦用のパンツ(お腹部分に切り返しがあってゆったりしているもの)を履いていた。
 マタニティ用の衣服は、前部署の先輩である、すみともさん(男性)からたくさんいただいた。
「あれ、うちの奥さんと同じ体型だねえ」
 ある日社内でばったり出くわしたときに言われ(なんだかセクハラぎりぎりの発言な気がしなくもない)、翌週くらいには車で自宅まで運んできてくれたのだ。ちなみに、すみともさんはめっちゃいかつくて自動車税の高そうな車に乗っている。そして、たまに助手席に乗せてもらうと、車内BGMは常に幼児用の英語学習CDだ。
 奥さんセレクトのマタニティ服は、レギンスやタイツから授乳にもよさそうな被り物まで、色々入っていた。しかし、パンツだけでゆうに五枚以上はあったので、普段二枚をひたすら着回している私としては、「ズボン、倍以上に増えちゃったよ……」とファッションの地力の差にけっこう落ち込むことになった。

 

 ちょうど同じ頃には、骨盤というより足の付け根付近の痛みに猛烈に悩まされるようになったので、いろいろ調べた結果、トコちゃんベルトという、かの有名な骨盤ベルトも購入した。
 つけてみた結果は、やっぱり楽だった。痛みもほとんど出ない。ただ、寒い時季に下着まで脱いでつけるのはしんどく、また、暖かくなってからはせり出したお腹が食い込んでめちゃくちゃ痛く、あまり活用しきれなかった。けっこう高かったから、産後に役立つといいのだけど。
 それ以外には、やれ骨盤を締めるだとか、お腹を支えるだとかいうものは買わなかった。母にもらったさらしだけだろうか。苦しいときには横になったりして耐えていたけど、ひょっとしたら、もっと自分の体型に合うものがあったのかもしれない。

 

 下着類はほとんど買い替えなかった。胸が大きくならなかったのか、ブラジャーがきつくて困ることはほとんどなく、パンティもお腹を覆うタイプは持っていなかったので、そのまま履けた。
 ただ……何がこんなに分泌されてるのやら、めっちゃ汚れた。普段の数倍。
 本当はパンティライナーでも使ったほうがよかったんだとおもう。ただ、もったいなかったし、めんどくさかったので、家にいるときはしょっちゅうパンティを履き替えていた。二日にいっぺん洗濯していたのだが、私のパンティばかり五枚も六枚も洗濯機から出てくるので、だんなによく「なんでこんなに?」と不思議がられていた。

 

 そんな私でも、夏になるとさすがにブラジャーがしんどくなった。サイズではない。ブラジャー→キャミソール→ブラウス、という重ね着がおっくうになったのだ。暑いし。
 そんなわけで、近所のユニクロにおもむきパッドつきのキャミソールとTシャツを買った。めちゃくちゃ楽ちんで便利だった。セールの日に買って、その日試しに着てみて、よかったから翌日買い足しに行った。もっと早く買えばよかった、と思った。
 ついでにユニクロでは、ノースリーブのロングワンピースも買った。下にレギンスを履けば冷えないし、お腹が目立ちすぎるという欠点? はあったけれど、重宝した。この頃になると、お腹がでかすぎてパンツルックはできなくなっていた(もらったズボンはお腹周りのサイズがあわなくなりメリメリずり落ちるようになった)から、毎日ワンピースばかり着ていた。病院へ健診に行くときだけ、お腹を出すのに都合のいい、寝巻きみたいなズボンを履いていた。

 

 そういえば、三回くらい結婚式に呼ばれる機会もあったのだ。「なんかマタニティみたいね」と母に笑われたワンピースを二着くらい持っていたので、ほんとに役に立つ日がくるとは……と言いながらそれを着た。
 足元は、10センチのヒールしか持っていなかったので、新しく買いに行った。ネットで調べて、CARNETというブランドのバレエシューズが良さそうだなと思って店頭にみにいくとぴったりだったので、普段にも使えるよう黒のエナメルを買った。
 バッグは新しく買わなかったのだが、行ってみて、買えばよかったなとは思った。母子手帳の入らないサイズだったので。これから荷物もどんどん増えるだろうし、子連れで式に出る機会もいつかはあるだろう。近いうちに調達しなければと、思っている。

 

 靴は、結婚式のために買ったバレエシューズと、ミネトンカのモカシンばかり履いていたのだが、両方ともいいお値段(といっても一万数千円だけど)したのでもったいないなと思い、途中で買い足すことにした。
 この夏で履きつぶしていい! という覚悟で探していたのだが、結局楽天で二足四千円のパブーシュとサンダルを買った。足がむくむので少し大きめのサイズ、そして体重が増えて足の裏が痛いので、クッションたっぷりのやつ。
 ハズレでもしょうがない……と思いながらだったけど、結果、ちゃんと使えた。
 ほくほくしながら、当分履かないヒール付きの通勤靴は、きちんと磨き込んでから押し入れにしまった。(かび、生えないかな……!?)

 

 ところで、靴を履くには靴下を履かねばならないのだが、これで大失敗したことがある。
 というのも、普段私は、寒い時期を除いて家の中で靴下を履かない。が、妊娠して足を冷やしちゃいけないと靴下を履くようにしていた。そしてそのまま実家に帰ったある日、階段でものの見事に、ツルリと滑ったのである。
 段差にお尻と肘をしこたまぶつけて、泣きたくなるほど痛かった。……の前に、「こぶた!!!」と本能のSOS。
 後ろに転んだから結果的に全く胎児に影響はなかったのだが、驚かせて心底申し訳なかったな……と思った。こぶたもしばらくは大人しくしていたのだが、お尻をさすりさすり近所のラーメン屋にいくころには、「びっくりしたぞ! ばかやろー!」って感じで、お腹をバタバタばたばた蹴っ飛ばしてきた。
 ちゃんと反省したので、その後は転んだりしりもちをついたりはしていない。ほんと、10キロも体重が増えると、身体のバランスとれなくなっちゃうんですね。

 

 あ、あと、妊娠すると靴下を履けなくなる……というのは都市伝説でもなんでもなく、本当だった。まじで、前屈みになろうとすると苦しくて、動悸、息切れがするのだ。
 そもそも、深めのお辞儀の姿勢を取るだけで頭の酸素が足りなくなってフラフラしてくるのだから、当然かもしれない。椅子に座ったり、足を横向きにあげたりして、苦労しながら毎日履いた。
 ふうふうと大きな息をつきながら思い出すのは、祖母のことだった。彼女もよく「靴下はくのが大変なのよ」とこぼしていた。当時は、「はあ? どういうこと?」と全然意味がわからなかったのだが(当時祖母は健康そのもので、毎日自転車であちこち走り回るくらい元気だったということもある)、自分が履けなくなってみれば「なるほどそういうこともあるよなあ」と深く頷ける話であった。

 

 妊娠は、というより、妊娠をとおして自分が不便な身体に変化させられていくことは、やっぱり視野と心を広げてくれるんだな、と感じた。自分はいままでとても狭い世界の中で、自分のことしか考えないで生きてきたのだ。
 そんなわけで将来、無事生まれ落ちて、てとてと歩けるくらいまで成長したこぶたが、「自分で靴下や靴をはきたい」「でもうまくはけない」結果、「思い通りにいかないことにワンワン泣き叫ぶ」みたいなシチュエーションがおとずれたとしても、あんまりイライラしないで広い心で見守ってあげよう、と私はかたく決意するのだった。
 ……覚えていられるかどうか、まったく自信はないけれど。

 

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これの黒エナメルを結婚式&普段用に買った。足になじめばとても履きやすい。 

 

こちらは履きつぶし用に買ったぺたんこサンダル。大きめサイズにしたけど臨月むくむとキツイ日もあった。 

 

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